2013年6月5日水曜日

デジカメのISOについて

ISOは、そもそもはフィルムに使用されている薬品の感度を表していたもの。

デジカメにおいては便宜的に使用している数値で、露出量がフィルムのそれと近くなるように設計されている。

フィルムの文化が無ければ、用いられなかったものではあるが、指標としてわかりやすいために継続して使用されているものと考えた方が良い。


最近のデジカメの基本感度はISO100となるように設計されている。

基本のISOが100のデジカメは、ISO100で撮影したときにのみ最大の分解能で数値化されたデータを記録する。

ISOを上げて撮影すると、記録された値に掛け算を行って値をシフトする事で対応している。

理論上記録するbitに上限の無いRAWデータで撮影したとしたら、シャッタースピードを変えなければISO100で撮ってもISO800で撮ってもデータとしては同じという事。

通常は記録するbItに上限があり、値をシフトすれば上が切られるため、ISO100で撮ったデータが一番綺麗でISO800で撮ったデータは劣化が入る事になる。

基本ISO100で一画素14bit記録のデジカメで14bitを使い切ろうと思えば、ISO100で撮影しなければならない。


このことは、現像時に露出を持ち上げてみるとわかりやすい。

試すなら、暗い場所でシャッタースピードを変えずにISOだけを変えてRAWで撮影し、後で現像時に露出を持ち上げてみよう。

ISOが低い写真を持ち上げたものとISOを上げて撮影した写真を比べてみれば、両者にさして違いはなく、ISOを挙げて撮影した側は明るい部分に破綻が出やすいものになっているはずである。


デジカメのISOはこういうものであるため、躍動感を必要としない限りは、撮影は絞り優先で出来る限りシャッタースピードを下げた状態で、ISOを低く保つのが、写真データを綺麗に保つ基本になる。
(写真が素晴らしいかどうかは構図やライティングがあるので別の話)

その場で確認出来ることを優先したり、JPEG撮ってだしに拘ったりするなら話は別。

でもRAW現像が前提なら、たとえ撮影時に画面が真っ黒だとしても後で現像時に持ち上げた方がデータ自体はその方が綺麗なので、画面の暗さはあまり気にしなくて良い。

また、カメラ購入時には、カメラの最大常用感度にはこだわらないようにしよう。
(この意味で自分は写真データを綺麗に残したい人には高感度を理由に6Dを買うのはオススメしない)


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